香港旅行記〜その3

全3回の香港監獄旅行記も今回が最後となります。
前回までご紹介したのは、「香港懲教博物館Correctional Services Museum」と「大館Tai Kwun」です。

PMQ

最後はPMQという、2014年にオープンしたクリエイティブスポットです。
PMQは Police Married Quarters の略で、かつて、既婚者向け警察宿舎であった場所をリノベーションした場所で、ギャラリーやカフェ、それぞれ趣向の異なるMoMAショップのようなオシャレなお店が複数入った施設です。「大館」からも歩ける距離なので、旅の最後にちょっとおしゃれなお土産を買うのに良いかもしれません。

この土地の歴史としては、1889年から1948年までは中央書院という学校で、あの孫文も1884年に通ったとされます。その後、1951年から2000年まで、警察宿舎であった当時は、中国人警察だけが入居でき(その他にもイギリス人やインド人がいたから)、その関係を密にする狙いから、各フロアの両端に共同のトイレ、中央に共同のキッチンがあったようです(by 香港ナビ)。
リノベーション後の今も、キッチンスタジオ(Taste Library)みたいになっている場所が残っており、古くからある建築の歴史を大事にしつつ、モダンな場所にしたような感じです。

カフェにはデザイナーっぽい人たちがずっと打ち合わせをしていました。
完全にクリエイティブスポットですね。

それもそのはずで、香港政府がセントラル周辺の市街地活性化施策のひとつとして、このPMQの遺跡を保護しつつ、クリエイティブ産業のランドマークとするべく、公共事業として開発を行ったからです。

こちらもプロモーションビデオがあります。

現代アートギャラリーも複数あり、中に入ると親切な案内人が作品紹介をしてくれました。
香港のセントラル(中環)周辺を歩いていると、結構な頻度で長いツルがぶら下がった古い樹木に遭遇するのですが、おそらくそれをモチーフにした作品は、携帯でフラッシュ撮影をすると、光に反応する塗料が反応して光る、みたいなやつでした。その他、欧米人受けしそうな、漢字を使った作品など。

屋外には、ブランコのように遊ぶと、カランカラン音が鳴るものや、何らか鑑賞者のアクションを求める作品がいくつか並んでいました。

前回までの「香港懲教博物館Correctional Services Museum」や「大館Tai Kwun」とは異なり、ギャラリーの展示はあるものの、こちらはショッピングモールです。
ですが、地下への秘密の入り口があり、中央書院時代から残っている建築跡が見られます。

(おわり)